レポート提出と返却 その2

今週に入り、また1つレポートが返却されました。民俗学レポートです。

結果は・・・

合格、ホッとしました。やっぱりうれしいものです。

たまたまなのか、前回返却のレポートとまったく同じ評価で、一貫性、着眼点、独創性がB評価と、自分がいかに分かりやすい人間かよくわかりました。もう少し工夫が必要なようです。

 

今週1つレポートを提出しました。

④書誌学

恥ずかしながらこの通信教育課程に入学るまで、書誌学という言葉を知りませんでした。ここで学ぶ内容は、ある特定の書物の、大きさ、製本の具合、表紙や用紙、出版された時代、書名、などなどの分析です。

レポート課題は2つ

・古活字版の定義、意義、衰退の理由

・書物の書名の決定方法

です。

・江戸時代に入る前まで、日本では整版といって、一枚の木の板を彫って、それを印刷          する手法がとられていましたが、江戸時代の前に、きりしたん版と古活字版という2種 の活字技術が日本に伝来しました。どちらも活字、1字ずつを彫ったものを組み合わせて原版を作成し印刷する手法です。文字の組み合わせ次第でどのような原版も作ることができました。これには当時の天皇徳川家康までが興味を示して、印刷事業に取り組みます。世は関ヶ原の合戦のときに、印刷事業に取り組んでいたのですから、よっぽど楽しいものだったのでしょう。きりしたん版はキリスト教布教を目的として日本にいた宣教師が使用していた出版方法ですが、キリスト教弾圧とともに衰退し、およそ20年で終わります。一方、古活字版も50年ほどで衰退します。その理由は活字での印刷の限界があるんですが、詳しくはレポートでまとめさせていただきました。

・現代では書物を手にした時、その本のタイトルは表紙をみて判断するのが一般的だと思います。でもよく見ると本のタイトルと思われるものは本の各所にあります。表紙めくって1枚目、裏表紙や目次の前、などなど。江戸時代の書物となると、これが場所によって違っていることがあります。その場合、どの場所の書名を正式な書名とするかが問題となります。これは現在でも決着していないようです。表紙が優先だという意見もある一方で、著者の考えは本文の初めの前に現れるとして、巻頭の書名が正式書名だとする意見もあります。現在は巻頭が優位のようですが、この議論はまだ続くようです。

 

理系の人間にとって、書誌学や今後取り組む平安文学、歴史文学、史料学などの文系課題のレポートはうまくまとまっているのか不安です。文章力、語彙力が試されているので少し時間かかっておりますが、今まで馴染みのないだけに新鮮でもあります。テキストを読む毎日が続きます。